訴訟・紛争解決

クーリング・オフを主張する相手方との示談交渉(コンサルタントからの依頼) 

相談前の状況

相手方がコンサルティング契約のクーリング・オフを主張し、既払金の返還を求めており、当事者間では示談交渉を行える状況にないため、相手方との示談交渉を行い、問題解決を図ってほしい、というご相談をいただきました。 

解決への流れ 

相手方は、コンサルティング契約(以下「本件契約」という。)が特定商取引法(以下、単に「法」ともいう。)の「電話勧誘販売」に該当するとした上で、依頼者が本件契約の締結にあたり、法が定める内容を記載した書面を交付しなかったことを理由に、クーリング・オフを主張しました。 

依頼者は、本件契約の締結前にその内容、金額等を説明するため、相手方にWeb会議(Zoom)用URLを送る行為をしたところ、相手方は、「特定商取引に関する法律の解説(逐条解説)」を引用した上で、当該行為が法第2条第3項の「電話をかけ」に該当するため、本件契約が「電話勧誘販売」に該当すると主張しました。 

当職は、事業者が消費者に「電話をかけ」る場合と、消費者が事業者に「電話をかけ」る場合とを比較すると、後者は法第2条第3項において「政令で定める方法により」との要件が付加されている点などに着目し、依頼者によるZoom用URLを送った行為が同項の「電話をかけ」に該当しないと反論しました。さらに、相手方は事業者であり、「営業のために若しくは営業として」(法第26条第1項第1号)本件契約を締結したので、適用除外によりクーリング・オフを主張できないと反論しました。 

最終的に、相手方は、クーリング・オフ主張による既払金の返還を断念しました。依頼者には、この結果に大変ご満足いただきました。 

弁護士からのコメント

Web広告にアクセスした消費者を勧誘するにあたり、契約の内容、金額等を説明するため、当該消費者にWeb会議用URLを送った後、Web会議を経て契約締結に至ることがあります。勧誘の態様によっては、特定商取引法の「電話勧誘販売」に該当する場合があります。この場合、仮に契約書を消費者に交付していたとしても、当該契約書が、法が定める内容(契約の申込みの撤回又は契約の解除に関する事項を含む。)を記載した書面でなければ、当該消費者は、当該契約書の受領日から起算して8日を経過した後でもクーリング・オフを主張できます。 

ZoomなどのWeb会議で商品・サービスの内容、金額等を説明する事業者の方は、消費者からクーリング・オフを主張されないよう、弁護士への相談をご検討ください。 

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